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学習の現場から

【レポート】学校の授業と今後の学習塾

【授業参観】学校の授業と学習塾が担うべき課題

紅葉も終わりに近づき、朝晩は冷え込む日々となりましたが、読者の皆様、いかがお過ごしでしょうか。
私、福岡市西区今宿駅前にて学習塾を営んでおります、長澤と申します。

今回は、先々週、当塾の最寄りの公立中学校で行われた学校公開週間にて、授業を参観してまいりましたので、そのレポートを軸に、記事にしてまいりたいと思います。

この記事を読めば、普段御子息が中学校で受けている授業を学習塾の視点から考察することができ、かつ御子息の学力向上のためには今後の学習塾がどうあるべきかの一つの基準(現在通われている塾やこれから塾を選ぶチェック項目―以前の記事への追加分)をつかむことができると思います。

どうぞ宜しくお願いします。

教務について

それでは早速、参観レポートから話しを進めてまいります。

時間

昭和の授業(私の記憶)と違い、授業時間(50分)をフルにかつ有効に使った授業でございました。

具体的には、授業開始から10分程度で前回授業内容の小テストを行い、5分程度でその答え合わせを行い、本題の授業に入るというものでした。

私自身、大手学習に勤務していた際の教務研修にて、授業時間の有効な活用の仕方等は厳しく指導されてきましたので、いかに現在の公立中学校の先生方の時間の運び方が洗練されているかが、同じく教える立場からしてよくわかりました。

工夫

次に、授業内容についてですが、私が社会科を中心に参観しましたところ、プロジェクターを使用しての授業が行われておりました。

ここも大きく昭和の授業とは異なっている所で、時代の流れといいますか、生徒が授業時間中に飽きないようにする先生方の工夫であると感じました。

生徒たちは、前方に映し出された(   )が空欄になったスクリーンを見て、そこにあてはまる用語の説明を受けたり、何が入るかを考えたりしていました。

また予め、生徒にはスクリーンに出るものをプリントアウトしたものが配られており、説明を受けた用語を空欄の(   )に埋めていくというのが、授業の大筋の流れでした。

総じて

上記のように、先生のお話とともにスクリーン画面が変わっていきますので用語の説明はテンポは良く適宜になされ、よって毎回の授業にて教科書も3~4ページは着実に進んでいくことでしょう(こうして授業カリキュラムも守られているのだと思います)。

しかし、このような時間的・内容的に申し分のない公立中学校の授業に対して、大人でありかつ学習塾の講師である私が率直に感じたことは、きれい過ぎるということです。

具体的に例えて言いますと、1時間の尺で区切られた池上彰さん出演の解説番組、もしくはボードを使って中に隠されたキーワードを、紙をはがしながら事件概要を説明していくワイドショーのような印象を受けました。
良い意味も悪い意味もなく、あくまで印象です。

裏(生徒たちの目線)から見ると…

それでは、以上が生徒の側にはどう映っているのか、私の推測を以下に述べます。

時間の面

確かに、前述のプロジェクターを使っての先生方のテンポ良い説明で、生徒たちは50分の授業時間をあっという間に感じることでしょう。

しかし、例えば私が参観した授業はイギリスの権利章典や名誉革命の所で、「民法・刑法」という言葉が出てきました。先生は「民法は離婚とか決めるやつで、刑法は〇〇罪とか決めるやつ…」と本題から外れないよう適宜かつコンパクトに説明されていました。

この点で、もう少し詳しく聞きたかった生徒もいたでしょうし、一方で「民法・刑法」という言葉がセットでツルッと流れていった生徒もいたように思います。

したがって、時間的にもきれいにプランされた授業は、生徒の側からすれば、質問する隙間がなく、また生徒全体が静かに授業を聞いているので質問しづらい雰囲気となっているように見えました(貪欲で快活な生徒であれば、周りを気にせず質問できるのでしょうけど)

工夫の面

上述したプロジェクターの使用により、生徒たちは画面に集中することができ、よって効率良く用語を押さえていくことはできるでしょう。

しかし前述の例にて、池上さんの番組を見終わった後、用語自体は頭に浮かんでくるけれど、それって何だったっけ?とポカンすることが、我々大人でも多々あることでしょう。

これは、中学生である生徒たちにはなおさらあてはまることで、用語自体は頭に残っていても、逆にその用語を自分の言葉で説明できるのか、用語から用語への流れ(関連性)をつかめているのか、は怪しいところです。

つまり、前もってわかっている内容を確認する意味でプロジェクターやボードの説明は有効なのでしょうが、知らない内容を初めて聞く分にはパッと目の前に出た用語だけがインパクトとして頭に残り、授業全体の中でその用語がどういう位置付けだったか等は残りにくい、というのが私の推測であります。

今後の学習塾のあり方

繰り返し上述したように、現在の公立中学校の授業は時間的・内容的にとても効率の良いものだと思いました。

その上で、私たち学習塾の使命である受講生の学力向上のために、学習塾はどうあるべきかについて、私の考えを述べます。

弾力的な講義

まず上記をお読みになって、「学校の授業を受けるだけで成績が上がるはずもなく、その予習や復習が大事だ!」と思われた保護者様は数多くいると思われます。私も基本的に同感です。

しかし生徒たちの現状は大半が部活動や校外クラブの活動の時間に追われ、体力もそれ相応に消耗していますので、本日分の授業の全ての復習と、次の日分の授業の予習といっても、それを自力でするには限界があるように思います(大きく個人差が出るところでもある)。

ここが学習塾の一つの存在意義になってくると思います。時間的・内容的に制約されている学校の授業では出来ないこと、例えば講義を聞く受講生の表情を見つつ理解度をはかり、説明を濃くすべき部分とその必要がない部分を瞬時に見極め、学習塾は弾力的な講義を展開していくべきだと思います。

勿論質問に関しても、講義内でその都度解決していくことが、他の受講生のためにもなるとの判断の下で、応じていくべきです。

発言や思考の場

次に、学習塾は発言や思考の場となるべきだと考えます。
これは、講師からの発問とそれに対する受講生の発言を、可能な限り増やすことで、学んだ知識を自分のものにしてもらうことを目的とします。

新たに得た知識というものは覚えるだけに留まらず、他人に説明できて初めて自分のものなったといえるものです。その究極が定期テストや模試や入試…あらゆる試験で、その内容は近時、本当に理解しているかを見るべく、どんどん記述形式のものが増えつつあります(その最たるものが英検の四技能検定です)。

ならば、そのような各試験(ゴール)に焦点をあて、普段から問われれば即座に発言する姿勢を整えていくべきでしょう。何かを発言しようとすれば、そこには黙っている時の何十倍もの思考が伴うものであり、逆にいい加減な思考では的外れな発言になってしまいます。

自分の思考を外に出すことで、身に付けた知識への理解度を深め、かつ実践的なものにする-これがアクティブラーニングといわれるものです。

当然、各学習塾で授業形態・形式は異なるものの、可能な限りアクティブラーニングを試みるのがあるべき姿であり、今後の学習塾に課せられた社会的使命であると私は思っております。

まとめ

今回、私を含む一般の方に参観の機会を与えてくださった福岡市ひいては当塾の最寄の中学校に、感謝しております。
一段と当塾の授業運営に研鑚を積んでいこうと思う契機となりました。

またこれから5Gという時代を迎えるにあたり、同じ学習塾であっても、これまでの映像授業やタブレット等の使用からさらに進化した授業形態が出てくることでしょう。

いかなる学習手段でもって学力を向上させていくかは、最終的には保護者様・御子息様の判断に委ねられます。

しかし、せっかく時間とお金を掛けて御子息を学習塾に通わせるのなら、志望校合格の一歩先を見ることも、一つの大きな意義であると私は考えます。

なぜなら、志望校に入ったその後、(社会の中で)どう生きていくのかが御子息が最終的に担う、人生での最大の課題だと思うからです(当塾は、この点を教育理念としても掲げております)。

最後までご覧いただいき、有難うございます。

またの機会に、お会いしましょう。

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長澤 倫康 (ながさわともやす)

長澤 倫康 (ながさわともやす)

藍洋塾の代表者兼、文系科目の担当をしています。 司法試験受験を重ねる傍ら学習塾に勤務し、子供達とふれあう中で教育に熱意を抱き、2012年に福岡市西区今宿駅前で開業しました。 現代の子供達に無限の可能性を感じつつも、日々起こる様々な問題に対し実力を発揮できていない実情を、社会に問いかけるべくブログを展開してまいる所存でございます。

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