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【高校受験】やる気ってなんだろう?

体育祭も終わり、保護者様達の中には今月中旬以降に始まる定期テストへと、不安と焦りで困惑されて方もいるのではないでしょうか。

今回は、そのような定期テストへの保護者様のあり方について、約8ヶ月後に迫る高校受験をも見据え、「やる気」という観点から自説を述べたいと思います。

この記事を読めば、御家庭での「少しは勉強しなさい!」という言葉が、保護者・御子息様のお互いにストレスにならず、高校入試への建設的な言葉に変化すると思っております。

申し遅れましたが私、現在福岡市西区今宿駅前で学習塾を営んでおります、長澤倫康と申します。
どうぞ宜しくお願いします。

なぜ、やる気が起きないの?

「ウチの子、やる気がないな」-と、普段から感じつつ、さらに神経質になるのが定期テスト前のこの時期だと思います。

一昔、「キミのやる気スイッチ……」というようなキャッチを使った、どこかの塾のテレビCMがありました。しかし、私達は人間なのですから、そう簡単にオン・オフ自由自在とならないのは当然のことです。

つまり、やる気は他人からの言葉等で起こることはほとんどなく、また自らの意思であるにせよそれがある日突発的に起こる可能性も低いと思います。

また、起こったとしても、オフにしない限り持続可能という性質ものでもないでしょう。

すなわち、ある日運命の人に出逢いビビビと電気が走ってスイッチオン、そのまま電源が切れることなく当初の気持ちがそのまま永続するというようなことは婚姻関係においても稀でしょうし、

ましてや大半の中学生にとって長期に感じる受験勉強おいてはあてはまることは少ない、と私は考えます。

‥‥ならば、ずっとこのまま?

そういうことではございません。
ただし、そうならないような環境作りすなわち、モチベーションの構築が必要となります。イメージとしては、入試に向かって徐々に勉強に対する平熱を上げていく感じです。

御子息は日々の生活の中で、我々大人がもはや感じなくなっている色んな刺激を受けています。

インターネットが普及し情報が増え続けている現代でも、やはり体育祭や定期テストといった学校行事は御子息の気持ちに大きく影響しているはずです(他人との協力や競争通じて自己を知るという意味で)。

ですから、親からいわれなくても彼らなりに自分が置かれている状況は認識はしており、

そういう状態での「あんた、テスト近いんやないと?」は騒音に聞こえたり、プレッシャーやストレスを感じたりすることもあるように思います(現代では『気持ちはあるけど、身体がついて来ん』等のセリフを、疲れ果てたサラリーマンのように口ずさむ子供さえいます)。

こうして、それでも上手く定期テストを乗り切る子もいれば、何か言われがままの勉強をしただけ、

すなわち一生懸命勉強していないから悪い結果となっても反省もせず、何の改善もないまま次の定期テストを迎えるという負のループへと陥ってしまう子も中にはいるでしょう。

これでは、モチベーションの構築どころか、勉強という存在自体や意義に疑問を感じ、「俺は元から勉強に向いていないだ」とか「生まれつき頭が悪い」等の勝手な自己完結をしてしまう可能性すら出てくると思います。

ところが、秋になると…-模試の判定はモチベーション構築となるうる

中体連も終わり、各々の塾での夏期講習を終えた中三生が学校に戻ると、学校のムードは日々大きく変わっていきます。

夏前の「定期!定期!」から一転して10・11月の「実力!実力!」、つまり担任や科目の先生から「××高校には実力テストで○○点は要る」といった言葉が往々に飛び交うようになります。

この手の言葉は親からの言葉以上のプレッシャーとなると同時に、実力テスト対策勉強をしようと思っても、一年生から今までの所でどこから手をつければよいのかがわからず、結局勉強しないではなく、出来ない状態で実力テストを受けることになる中三生は数多いと思います。

保護者の中も、この時期になるとゴール(志望校)と御子息の現状を客観的に捉えようと、いつしか定期テスト云々を話題とするより、実力テスト結果ひいては模試の判定を気にするようになる方が多いです。

これがまた、点数に満足していない生徒達にとっては「定期の時だけかと思えば、次は実力かよ!?」と、ますます強いプレッシャーやストレスになる場合があると思います。

であるならばどうでしょう、秋にこういう事態を招く前、つまり出来るだけ早い段階で、御子息との会話の基準を模試の結果に統一すること、私はこれを保護者様方にご提案いたします。
以下、理由を挙げます。

1、競争相手が自分の中学校に限定されず、かつ模試の判定は同じ高校を志願する者との比較によるものであること。
2、定期テストでは素点だけで上がった下がったの判断してしまいがちであることに対し、模試では偏差値が出るため成績の変動が客観的に見て取れること。またこれは自分の弱点の発見は勿論、(どの問題から解くか等)試験時間の使い方ひいては実際の入試同様一日で五教科受験する気力・体力の経験値にもなります。
3、判定の上下により今あるモチ ベーションを保持・改善、逆にこのままではヤバいと感じ出すことがまさにモチベーションの構築であり、そのどちらもが自ら自然に出来てくるということ。

などです。ごく当たり前な理由付けだと感じた方も多いかもしれませんが、自分の命よりも大切で、愛おしい我が子のことですから、日常生活における親子間ではつい見落としがちな点であり、ただ目の前の姿から思いついたことを口にしてしまっている保護者様もいらっしゃるのではないかと、私は感じることがあります(教室内での生徒の発言から)。

やる気-その前にモチベーションの構築と保持ありき

結局のところ、御子息にそもそものやる気がないという場合はほぼないと、私は思っております。

子供からの脱皮と大人へ階段の狭間をさ迷う中学生なのですから、良かれと思っての親の言葉を過剰に受け止めてしまい、結果的にやる気が阻害されてしまっている場合が多いのであろうと、私は分析しております。

ですからやる気云々以前に、
模試の結果を通じてモチベーション構築を図り、あとは「模試も少しずつ上がってきた。だったら定期テストもひと踏ん張りしてできるだけ内申点も上げておこう」
-そう自ら思い立つことを、「やる気」であると、私は考えます。

まとめ

毎年夏の前になると大人かや体の線を気にしだす方がいるように、中学生である彼らもまた人間であって、周りの友達が何を考え、または目指し、行動しているのかにはとても敏感です(感じていることを言葉や態度に出す出さないの個人差はあるでしょうが)。

これをやる気のあるなしの言い争いで親子間で互いにストレスを溜めたり、

また逆に成績や高校のことはよくわからない…仕事が忙しいからといって学校や塾に一任するといった感じで、

御子息と勉強のことを話題にしなくなるような事態は避けるべきでしょう。

ゆえに、一枚の模試の成績表から会話が始まり、いつの日かの「やる気」へと繋がっていくと、私は考えております。

再度ダイエットを例えにしますが、その第一歩は毎日体重計に乗ることから始まると唱える論者もいます。

毎日模試が実施されるわけではありませんが、これから入試まで一定のペースで行われる模試で出る客観的な数字を見れば、模試から模試の間で何が良くてまたは悪かったかという視点で自己と向き合うことになります。

この点で、500gの体重の増減に一喜一憂するダイエット中の大人以上に、彼らが今自分のしていることにより真剣になることを期待できるはずです。

ただしまだまだ未熟で、部活・勉強・その他学校行事を同時にかつ効果的・合理的に処理できないことが多々あるのも、彼らの持つ一面でもあります。しかしながら、 約8ヶ月後には横一線の戦いの場に立つ我が子です。

ならばできるだけ早期に、御子息自身がモチベーションを構築して戦い抜いてもらうこと、これが最善であると私は考えます。

そのために、御子息と客観的な数字に基づいて冷静かつ建設的な改善策を重ねていくこと(環境作り)が保護者様、そして私共塾関係に課せられた使命であると、私は考えております。

最後までご覧頂き、有難うございます。それでは、またの機会にお会いしましょう。

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長澤 倫康 (ながさわともやす)

藍洋塾の代表者兼、文系科目の担当をしています。 司法試験受験を重ねる傍ら学習塾に勤務し、子供達とふれあう中で教育に熱意を抱き、2012年に福岡市西区今宿駅前で開業しました。 現代の子供達に無限の可能性を感じつつも、日々起こる様々な問題に対し実力を発揮できていない実情を、社会に問いかけるべくブログを展開してまいる所存でございます。

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